DCA資格制度の基本的な考え方

1.総合的なインターネットの信頼性の確立を目指して

 I-ROIでは、インターネットの社会的側面と技術的側面の両方を統合し、インターネットの全体的な統合された「信頼性」(Credibility)の維持と確立を目指し、インターネットの一層の活用を推進して行こうと考えています。

 スマートフォンの普及等インターネット技術の急速な進歩・展開の現状を考えると、「信頼性」をインターネットの利用において確保するためには、社会的に有害なデジタルコンテンツを見付けて除去するという対症療法的な方法のみでは、その目的を達成することはできません。

 そこで、I-ROIは、デジタルコンテンツの発信者側において「青少年インターネット環境整備法」で設置を義務付けられている特定サーバー管理者とデジタルコンテンツの受け手側の消費者、両者の研修・教育を通して、インターネットの技術的・社会的な質を確保しようと考えました。

 

 I-ROIはこのDCA資格制度を通じて、

 

 (1)インターネットの信頼性の維持・回復

 (2)大学などの教育で達成すべき技術や知識の水準を詳細に定義することで

    大学などにおける教育の質的改善と保証

 (3)教育によって得た知識とスキルとを明確にすることで学生が自己にとって

    最適最良の就職へと向かう一助となること

 

 などの実現も目指しています。 

 

2.DCA資格制度のコンピテンシーマップ

 DCA資格制度では、

 

  (1)iコンプライアンス

  (2)インターネット&デジタルコンテンツテクノロジー

  (3)ネットワークリテラシー

 

 の3つの領域で、下図のようなコンピテンシー(知識・能力)をカバーします。

 

 また、ユーザーレベルのDCA3級の資格制度の運用から、DCA2級、DCA1級の資格制度の運用へと発展させていきます(現在、3級、2級まで運用中)。

 2014年には、小中学生を対象としたDCAジュニアの試験運用も開始しました(講習会を終了した児童・生徒に対して修了証を授与しています)。

 

3.DCA資格制度の歩み

2008.05  

・I-ROI設立

2012.02

OECD「オンライン上の子ども保護勧告」Recommendation of the Council on the Protection of Children Online)成立

2012.06 ・デジタルコンテンツアセッサ(DCA)育成ワーキンググループ開催
2012.09

・総務省、「青少年のインターネット・リテラシー指標」(ILAS: Internet Literacy Assessment  indicator for Students)公表

 

・デジタルコンテンツアセッサ資格認定制度委員会(DCA委員会)を設置

2012.12 

・青山学院大学・千葉商科大学・東京工科大学・東北福祉大学が新規参加

2013.01   

・デジタルコンテンツアセッサ資格認定制度委員会(DCA委員会)を開催

2013.02 ・東北福祉大学、DCA3級科目認定プログラム申請
2013.06

・埼玉工業大学、草加市役所が新規参加

2013.09

・DCA科目認定プログラム実施教育機関で作る「DCAコンソーシアム」発足

2013.07

・文部科学省平成25年度「成長分野等における中核的専門人材養成の戦略的推進」事業に

「次世代インターネットの利用環境整備に向けた産学官連携資格認定プログラム」が採択

2013.09

・DCA科目認定プログラム実施教育機関で作る「DCAコンソーシアム」発足

 

・総務省、「平成25年度 青少年のインターネット・リテラシー指標等」公表

2013.10

・青山学院大学、DCA3級科目認定プログラム申請

2014.02

・「次世代インターネットの利用環境整備に向けた産学官連携資格認定プログラム」最終 成果報告会を開催

 

・DCA2級ワーキンググループを設置

 

・千葉商科大学、DCA3級科目認定プログラム申請

 

・東京工科大学、DCA3級科目認定プログラム申請

2014.03

・埼玉工業大学、DCA3級科目認定プログラム申請

2014.04

・DCA科目認定プログラムの教科書作成検討を開始

2014.06

・科目認定によるDCA3級資格の授与式を開催

2014.07

・文部科学省平成26年度「成長分野等における中核的専門人材養成の戦略的推進」事業に「次世代インターネット利用環境整備に資する産学連携教育プログラムの開発と普及」が

採択 ※1

2014.09

・DCAコンソーシアム評価委員会を設置

 

・DCAセミナー「インターネットの信頼性回復を目指して」を実施

2014.10

・総務省、「平成26年度 青少年のインターネット・リテラシー指標等」公表

 

・日本工学院専門学校が新規参加

2015.01

・「次世代インターネット利用環境整備に資する産学連携教育プログラムの開発と普及」成果報告会を開催

 

※1 DCAコンソーシアム参加校を代表するかたちで、青山学院大学が提案し、採択されました。